荻生徂徠は煎り豆を噛んで古人を罵るのを快としている。
わたしは彼の煎り豆を噛んだのは倹約の為と信じていたものの、
彼の古人を罵ったのは何の為か一向にわからなかった。
しかし今日考えて見れば、
それは今人を罵るよりも確かに当たり障りのなかった為である (芥川龍之介)